先生、私じゃダメですか?


そこにいたのは黒髪の男子だった。


アイツ……前に会った気がする。


「あの人がどうしたの? 」
「柊君だよ。前に話したでしょ」


イケメンの転入生か。


ぼーっと、

私はそいつを見ていると頭に何か冷たいものがあたった。


「 ……雨? 」
「愛ちゃん、向こうに行こっ」


佐伯さんと私は、

向かい側にある
お店の屋根の下で雨宿りをした。


……傘、

持って来ればよかった。


ぼんやり空を見上げていると、

ふいに肩を叩かれた。


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