優歌-gental song-
*
放課後、後者の中を歩き続けながら、ぼくは悶々と悩んでいた。
何についてか、と言えば、この感情をどうすればいいのだろう、ということだ。
数日経っても、ずっと、優歌さんが頭から離れない。
何をしていても、彼女のことを考えている。
可笑しくなってしまったのか、とも思ったけれど、もう気づいていた。
ぼくは優歌さんが好きだ。
ぼくは優歌さんに恋をしている。
きっとそれは、優歌さん、きみにあったその瞬間から。
暖かいその笑顔に、ぼくは魅せられてしまった。
気が付けば、屋上へと続く階段の前まで来ていた。
ぼくはそのまま階段をのぼり、屋上へと続く扉に手をかけた。
ギイ、と金属がこすれる音がして、そのまま屋上へと出た。
どこまでも広がる、青い空。
白い雲がぷかぷかと浮かんでいる。
見上げていると急に足が震えて怖くなるほど、どこまでも空は広がっていて。
ずっと見ていたらその青に吸い込まれてしまうんじゃないかと思った。
気持ちがいいくらい透き通った青を見つめながら、ぼくは深呼吸を繰り返した。
気が付けば吸った息はぼくの声帯を震わせていた。
旋律を奏でていた。
ぼくは少し驚いたが、そのまま続けることにした。
どうせ、誰が見ているわけでもないんだ、歌っていたって、どうせ誰かに聞かれるわけじゃない。
そんなことを、思いながら。
放課後、後者の中を歩き続けながら、ぼくは悶々と悩んでいた。
何についてか、と言えば、この感情をどうすればいいのだろう、ということだ。
数日経っても、ずっと、優歌さんが頭から離れない。
何をしていても、彼女のことを考えている。
可笑しくなってしまったのか、とも思ったけれど、もう気づいていた。
ぼくは優歌さんが好きだ。
ぼくは優歌さんに恋をしている。
きっとそれは、優歌さん、きみにあったその瞬間から。
暖かいその笑顔に、ぼくは魅せられてしまった。
気が付けば、屋上へと続く階段の前まで来ていた。
ぼくはそのまま階段をのぼり、屋上へと続く扉に手をかけた。
ギイ、と金属がこすれる音がして、そのまま屋上へと出た。
どこまでも広がる、青い空。
白い雲がぷかぷかと浮かんでいる。
見上げていると急に足が震えて怖くなるほど、どこまでも空は広がっていて。
ずっと見ていたらその青に吸い込まれてしまうんじゃないかと思った。
気持ちがいいくらい透き通った青を見つめながら、ぼくは深呼吸を繰り返した。
気が付けば吸った息はぼくの声帯を震わせていた。
旋律を奏でていた。
ぼくは少し驚いたが、そのまま続けることにした。
どうせ、誰が見ているわけでもないんだ、歌っていたって、どうせ誰かに聞かれるわけじゃない。
そんなことを、思いながら。