王子サマは料理人―コブタちゃんと双子さん―
コブタちゃんとはじまり
私は高校二年生。
全寮制エスカレーター式私立の某学園の高等部のお嬢さま。
……と、言えば聞こえはいいけれど。
現実は漫画みたいにはいかない。
身長は153センチ、体重は76キロ。バスト、ウエスト、ヒップのサイズの誤差はそうない。つまりは寸胴。
甘やかされて育ったコブタちゃん。
みんなは私のことをそう呼ぶ。
「コブタちゃん」
別に悔しくなんてない。
自分の体型のことはよくわかっていたし、ブタヤロウだとか呼ばれるよりはマシだと思う。(まあうちの学校にはそんな人間はいないと思うけれど)
みんなも悪意を持って言うわけじゃないし。
気にしていない。いや、気にしていなかった。
……あの事件が起きるまで。
全寮制エスカレーター式私立の某学園の高等部のお嬢さま。
……と、言えば聞こえはいいけれど。
現実は漫画みたいにはいかない。
身長は153センチ、体重は76キロ。バスト、ウエスト、ヒップのサイズの誤差はそうない。つまりは寸胴。
甘やかされて育ったコブタちゃん。
みんなは私のことをそう呼ぶ。
「コブタちゃん」
別に悔しくなんてない。
自分の体型のことはよくわかっていたし、ブタヤロウだとか呼ばれるよりはマシだと思う。(まあうちの学校にはそんな人間はいないと思うけれど)
みんなも悪意を持って言うわけじゃないし。
気にしていない。いや、気にしていなかった。
……あの事件が起きるまで。