輝く太陽のようなきみと、永遠を。【旧ただキミ 修正中】
【陽菜 side】
私には、かけがえのない大切な友人…ううん、親友がいる。
1人は、見た目は派手だけど実は人一倍友達思いな子。
そして、もう1人は何があっても笑顔で笑っている子。
そう、真綾と汐音のことだ。
真綾との出会いは高校に上がってからだけど、
汐音との出会いは実は中学生時代にまで遡る。
ーーー……
私は、小学生の頃からコミュニケーションを取るのが苦手で、
小学校高学年の頃から私はひとりぼっちだった。
体育へ行く時も、トイレに行く時も、
どこかへ移動する時も、
全部全部ひとりぼっち。
そんな日々になれた頃私は中学生になった。
もちろん、地元の普通の市立中学だったから、同じ小学校からたくさんの人が上がってきている。
だからこそ、みんな小学生の時と変わらず同じような子達でグループを組んでたりしていた。
ーーーそんなある日。
教室の自分の席で、本を読んでいると、
『ねえ!』
凛とした声に私は、顔を上げた。
そこにいたのが、汐音だった。
『……えっと、山吹…さん?』
『うん。山吹汐音。
浜村さんも、仲良くして欲しいな!』
手を差し伸べてきた汐音。
『……』
差し伸べられた手を見つめ、私はひとつ息を吐き、
『……わ、私で良ければ……』
と、返事をしたのだ。
もちろんこの時はすぐに終わる関係だと思っていた。
この子も、しばらくすれば私から離れていくに違いない…って。
けど、汐音は本当に真っ直ぐで。
こんな根暗だった私にも優しくしてくれて。
気づけば私は、汐音に心を開いていたのだ。
それからは、私は汐音といることが多くなった。
体育の授業や、移動教室、運動会や修学旅行、全て彼女と行動していた。
ーーそして、3年の受験時期に
『……私、ここ受けてみようと思ってて』
そう言って、汐音が見せてくれたのがいま通っている高校のパンフレット。
この学校は、普通科だけではなく、
音楽科や情報・ビジネス科、食品科、愛玩動物科などの様々な専門分野の知識を学べる学科がある学校だった。
『…汐音は、普通科受けるの?』
『うん。
この学校、専門分野の学科がある校舎って、普通科とは違うらしいの』
『そうなの?』
『うん。
私のお兄ちゃんが今、そこの学校の1年生なんだけど…、
普通科だけでも各学年8クラスはあるらしくて』
『え、そうなんだ…』
そう……いわゆる、この学校は高校にしては珍しいマンモス校なのだ。