女子高生の私と不機嫌な若頭
10年前、私には母親がいた
ちゃんと血の繋がった母親。
けど、その母親は
お父さんじゃない人を好きになり
私を置いて出て行ってしまった。
私は母親に捨てられた……
それから私がどんな嫌な思いをして生きてきたか…
そう考えると、幼い雄哉にあんな思いをさせたくないと思った。
その日から10時までのバイトを
雄哉が迎えに行かなきゃならない
ギリギリの時間に上がらせてもらえる事になった
私のわがままなんだから
もし、ちゃんとラストまで働いてくれる人が見つかれば、私はクビになるだろう
クビは嫌だけど
雄哉を迎えに行かなきゃならない。