女子高生の私と不機嫌な若頭


『どこへ行くんですか?』


涼介さんの隣を歩く私
歩いていると、涼介さんに会釈してくる人がいた、それも何人も……

その人達は私にもしてくる
女将さんが言っていたように
この人たちは私が涼介さんの
彼女だと思っているんだろうか…

そんな事を考えていたら
私の肩を抱き引き寄せた


『わぁっ……な、何?』

そして気がついた……
目の前に消火栓。

考えていたら気がつかなかった


『あ……ありがとう』


そう伝えると、そのまま歩き出す
いや、ちょっと……肩の手……
言いたかったけど、助けてもらったし
もしここでそんな事を言ったら
周りの人たちの見る目が……
涼介さんの立場が……


そう考えたら何も言えない
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