女子高生の私と不機嫌な若頭


えっ?覚えてるって?


「いつもご贔屓にして頂いてるお客様とご来店された……それだけなら、ここまで覚えておりません」


白鳥さんの言う事は正しい……
特に店員さんと話した訳でもなかったから


「あの日は、たまたまオーナーもここにいらっしゃってました……オーナーは接客はしません。けど、何故か貴方がまた来ると思っていたようで、ワンピースをオーナーが買い取って保管してました」


えっ?

『また来るって……預言者ですか?』


「ふふふっ……ある意味預言者ですね。私共も驚いております、まさかオーナー本人がお連れするとは思ってもみませんでした。泣く従業員が大勢出ますわ」


『な、泣く従業員ですか?』


白鳥さんの話だと
他にも幾つか店舗があり
涼介さんに好意を持ってる人は
たくさんいるみたい

「私もその一人です」


サラッと言われてしまった
なんか、申し訳なく思ってしまう
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