女子高生の私と不機嫌な若頭
「櫻井さん、すみませんが先月分の保育料が引き落としにならなかったんです」
引き落としにならなかった……
まさか、もう?
『すみません、父に確認してみます。おいくらですか?』
金額と支払い期日を聞いて
雄哉と手を繋いで家に帰る
雄哉は保育園が大好きだ
毎日、帰り道は何をしたとかお友達の話を聞かせてくれた
だから、保育園はやめされたくない
やめて、あの家に毎日父と二人っきりなんて、無理だろうと思った
『保育料、引き落としにならなかったって言われた』
そう父に伝えると、父は舌打ちをして
怠そうに立ち上がり自室へ行ってしまった