女子高生の私と不機嫌な若頭
しどろもどろに言っている自分が余計に恥ずかしい……
「俺はお前の為なら何でもする」
「……杏奈のためなら……」
そう言って涼介さんの顔が近づいてきた
ま、ま、まさか
キスされるの?
心の準備が……
そう思っていたら
涼介さんの唇が触れた
軽く触れて離れる
「ふっ……甘いな」
甘い?……あっ!
『……さっきクレープ食べたからかな』
「……そうか、クレープか。俺は食べないからな……甘いのは苦手だ」
甘いのは苦手……涼介さんのこと
また一つ知れた
『ごめんなさい』
そう言って口元を手で押さえると
涼介さんはその手を握りしめ
「杏奈の甘さは俺には心地いい」
そう言ってまたキスをする
私の甘さ…。
私は甘いのかな?
そんなことを思いながらドキドキしていた