女子高生の私と不機嫌な若頭
『んー……そうですね…特に……』
何かしたいとかはない
ただ、幸せに暮らしたいだけ
旦那様がいて、子供がいて……
普通の平和な……幸せな家族が欲しい
「そのうち見つかるわよ。あ、高校は卒業してね………あと、授業料とかは気にしないで。私の娘だもの、私が払うのは当然だわ」
そう言ってくれる翔子さん
私は戸籍上、何も変わらず父の子
雄哉は手続きと審査が終われば岸谷家の養子となる
私と雄哉は……赤の他人だ
だから……
本当は私が岸谷家にお世話になる理由なんて何一つない
だから、頑張って夜働いて
翔子さんにお金を返済しないと……