女子高生の私と不機嫌な若頭


すぐ帰ってきたかと思えば
白い封筒をボンっとテーブルに置かれた


「それで払え、俺にたかるな」


そう言ってまた座り酒を飲み始める


……たかるな?
子供の保育料だよ?
それでも父親かよ。

怒りがこみ上げてくる
けど、お金が無ければ
保育園に通わせてあげられない


私は黙って封筒を受け取った



けど、そのお金はすぐ無くなって行った
保育料は毎月かかる
それだけなら、まだよかった


『……え?授業料ですか?』


昼休み、売店でパンと牛乳を買って
屋上で食べるのが日課


けど、その日は事務局から
呼び出しがかかった
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