女子高生の私と不機嫌な若頭


言った……言ってやった
これで私の居場所は無くなる
ここから追い出される……


そう思った瞬間


どガッ!

その音にビックリして顔を上げると
涼介さんの顔が怒りに満ちていた
そして……涼介さんの腕が壁に……


『なっ、何やってるんですか!怒って壁を壊すなんて……信じられない!』


「……杏奈……俺がいつ、お前の事を暇つぶしに使った?」



今までにないくらい
低い声で話す涼介さん
怒ってる顔……


「俺がいつ……お前の事、暇つぶしって言った?」



……それは……言ってない
私が勝手に思っていた事だ



『……私は……涼介さんの何?』


暇つぶしじゃないなら……
少しの期待を持ちながら聞いてみた
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