女子高生の私と不機嫌な若頭
涼介さんが乗り込んだのは
見た事のない車だった
前に乗ったクルマは白だった
けど……今日は赤のスポーツカー
「早く乗れ」
その言葉に、急いで車に乗り込んだ
私が乗り込むと爆音を鳴らし走り出す
乗った事がない車に
私の心臓はばくばくだった
知らないうちにシートベルトを
両手で握りしめていた
「怖いか?」
『……ちょっと』
そういうと、少しスピードが緩まる
「悪い……誰かをこの車に乗せた事無かったから、つい癖で……」
完全なプライベートな車なんだ
その車に乗っていいんだろうか……