女子高生の私と不機嫌な若頭


『……涼介さんまだ、傷が癒えてないんでしょうか?』


「んー……大丈夫じゃない?あのホテルだって、別にわざわざ来なくてもいいし、今日だって杏奈ちゃん連れて来てるんだから」

「私と真也に杏奈ちゃんを紹介してるってことは、杏奈ちゃんのこと真剣に考えてるってことでしょ?」


私のこと真剣に?
だって……


『…何も言われてないんです…何も……だから不安で……私、涼介さんの隣にいていいのかもわかりません』


さっきの続き、してない。
何も聞けないままなのかな……
そう思ったら涙が出てきた


「杏奈ちゃん……大丈夫。涼介の隣にいていいの。大丈夫……だから泣かないで」


そう言って抱きしめてくれる美鈴さん
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