女子高生の私と不機嫌な若頭
初めて乗るバイク
怖くてただ、涼介さんの背中にしがみついた
信号でバイクが止まれば
涼介さんが私の手をポンポンと
落ち着かせてくれる
バイクを走らせていると
涼介さんが私の手に何かを合図をしてきた
瞑っていた目を開けると
そこはもう海沿いで朝日が昇っていた
『綺麗……初めて見た』
海沿いにある駐車場にバイクを停め
私たちはバイクを降りた
朝日が昇る綺麗さに私は釘付けだった
けど、それを邪魔する涼介さん
後ろから私を抱きしめ
涼介さんのパーカーの中にスッポリ収まった
「朝は寒い」
やっぱり抱きしめられるのは慣れない
肌寒いけど、変に熱く変な汗をかく