女子高生の私と不機嫌な若頭
『ありがとう……我慢させてごめん』
涼介さんの優しさが温かい
涼介さんの胸に顔を埋める
その時、こんなにも早く高校を卒業したいと思った日は無かった
早く…卒業したい。
卒業まで、もう半年を過ぎようとしていた
涼介さんに助けて貰ってから
岸谷家で暮らすようになり
あっという間に月日が流れていたなんて…
そして、ある日
私は担任の先生に呼ばれた
「で?進路決めたのか?って言っても、これからじゃ進学は無理だ。就職だって今から頑張ってギリギリだぞ?親御さんは何も言わないのか?」
進路が何も決まってないのは
クラスで私だけ。
いつも呼び出しがかかるけど
なんだかんだ理由をつけて回避していた