女子高生の私と不機嫌な若頭


『今、親戚の家でお世話になってて……父は出稼ぎに行っていないんです』


涼介さんのお陰で、大げさにならなくて済んだ父の事は学校も担任も知らない


「そうなのか?早く言いなさい。その親戚の人が親代わりなら、近々学校に来てもらえないだろうか?面談がしたいんだ、今後の進路について」


一番避けていた事だった
半年に一度、行われる三者面談
昼のバイトも辞めた私には逃げ場がない



どうしよう……
誰に頼もうかな。
翔子さんかな?
それとも……三宅さんかな?
……涼介さんは……無いな。


今日、お店だから翔子さんに相談しよう
一度家に帰り着替えて店へと向かった
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