女子高生の私と不機嫌な若頭


そして、その日を境に
いつも来てくれる高畑さんが来ていない

別に約束をしているわけじゃ無い
高畑さんの連絡先を知ら無い私は
少しだけホッとしていた


そんなある日、私に指名がかかった
それは見たことが無い中年のおじさん


いつも通り接客していたら
翔子さんが血相変えて、私がついているテーブルへ来た


「本日は、どのようなご用件でしょうか?……鮫島様、ウチとの約束をお忘れになられましたか?」


キリッとした態度でお客さんを見る翔子さんは私の知ら無い顔をしていた


「いやいや、すみませんなぁ、翔子姐さん……いや、ねぇ……俺のせがれが杏奈っちゅう姉ちゃんに入れ込んでましてな、どんな姉ちゃんなのか興味がありまして……それじゃ、勘定してください」


鮫島さんの言葉に私は思い当たるお客さんがいなかった
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