女子高生の私と不機嫌な若頭
「俺さ、物心がついた頃には母親と二人っきりの生活だったんだ。俺が就職して何年かして癌になっちまってさ…母親が亡くなって葬儀の時に初めて親父にあった……いきなり現れて親父ヅラされても参るよな…」
高畑さんは少し寂しそうな顔をして笑う
「親父に一緒にやらないかっていわれてたんだ……だけどずっと断っていた。けど……少し心変わりしちゃってね」
そう言って私の手を取る高畑さん
「杏奈を俺のものにしたい。俺のものになったら……親父の後を継ぐよって、言ったんだ。だから親父は杏奈を見に来た」
……高畑さん、何を言ってるの?
「杏奈……俺の女になれ。不自由ない暮らしをさせてやる」
『……高畑さん…私は……高畑さんの彼女になれません……それに今も不自由なく暮らしてます』