女子高生の私と不機嫌な若頭
「どうされました?」
私に声を掛けてきたのは
40代くらいのとても綺麗な女の人
髪は綺麗にまとめられ
和服姿がとても似合う人
『あ、いえ、私の不注意で弟がトイレに間に合わなくて……』
聞かれたことに答ただけ
別に助けて欲しいわけじゃなかった
「あら、大変……良かったら来ない?着替えくらいならお貸し出来ますよ」
えっ?
……けど、見ず知らずの人に
そんなことお願いできない
「ふふっ、大丈夫よ。お店やってるんだけど、その中に託児施設もあるの、だから大丈夫、心配しないで」
優しそうに話す女性に
何故か私は断ることが出来なかった