女子高生の私と不機嫌な若頭
涼介さんは
海が一望できるホテルに車を停めた
まさか……ここ?
こういうとこって、予約なしじゃ
入れなさそうだけど…
涼介さんが車から降りると
ホテルのドアマンが涼介さんに近寄ってきた
「いらっしゃいませ、岸谷様。お待ちしておりました」
えっ……?
私も慌てて車から降りると
涼介さんはドアマンに車の鍵を渡し
ホテルへと入っていった
えっ?あっ……ちょっと。
私も急いで後を追いかける
「岸谷様、ご来店ありがとうございます」
ホテルに入れば涼介さんは受付で
ホテルマンも話していた
「急で申し訳ない」
……もしかして、涼介さん
さっき電話していたのってホテルに?
なんか……凄い…。
私が驚いていると
「杏奈」
涼介さんの声にドキドキしちゃう
涼介さんに呼ばれ涼介さんの側に行く
涼介さんは私の腰に手を回し歩き出した
エレベーターに乗りボタンを押す
押したボタンは5……
5階……それより上はない
もしかしたらと一瞬頭によぎったことが現実となった
エレベーターが開くと
廊下を少し歩きドアがある
ドアは一つだけ…
涼介さんがカードキーをかざし
ドアを開けた