女子高生の私と不機嫌な若頭
目がさめると
隣にいたはずの涼介さんがいない
ベットの傍にあるガウンを羽織り
涼介さんを探した
涼介さんはすぐ見つかり
ソファに座り新聞片手にコーヒーを飲んでいた
『…おはよ』
涼介さんは私に気がつくも
ああ、と言って新聞に目を戻す
昨日のあの甘々な涼介さんは
もうどこかへ行ってしまったのか…
いつもの……ツンの方に戻っていた
けど、やっぱりデレもあるんだ
涼介さんの隣に座ると
涼介さんは新聞を置き
私の肩に手を回してきた
「痛くねぇか?」
その顔はあまりにも優しすぎて
キュンキュンしちゃう…
『……ちょっと……ね』
「無理させた」
そう言って私の頭にコツンとしてくる
『ううん………私がお願いした事だから、大丈夫。無理なんてしてないよ』
『出来ることなら、またしたいくらい』
涼介さんを忘れないために……
いや、忘れない……
ただまた涼介さんを感じたいだけ。