女子高生の私と不機嫌な若頭
「別に怒ってるわけじゃないのよ、高校生が小さい子連れて家にも帰らずふらふらして……普通じゃないでしょ?」
最もで言い返せない
翔子さんは的確に私の心をゆっくり掘り出す
「……南谷は辞めたの聞いたわ」
翔子さんの言葉に驚いて顔を上げた
南谷は私がバイトしていた小料理屋
「私、あそこに何度か行ったことあるの。女将とも仲良くさせて頂いてて……あそこのバイトって長続きしない子ばかりだったから、貴方は覚えていたの」
翔子さんの言葉に驚いた
確かに、南谷は髪型や化粧
接客態度もうるさい。
だからお給料目当てで入ってくる
子達はすぐ辞めてしまう
「家庭の事情って言ってたけど……家に帰れない事情ってことよね」