女子高生の私と不機嫌な若頭

何がなんだかさっぱりわからない


「俊太郎……」

私が混乱していると
鮫島さんは俊太郎さんに声をかけていた


「俺は……お前を手に入れるためなら、なんだって出来ると思っていた……けど、うちの組は……弱い」

「お前が潰した1つなんて、小さな組だ……岸谷組は、うちより何倍もでかい…規模が違いすぎる。俺も甘く見ていた」


鮫島さんは力なく話をする
そんな鮫島さんに俊太郎さんは
あることに気がついた


「……親父……その手……」

鮫島さんの手は包帯で巻かれており
その包帯には血が滲んでいた


よくヤクザの世界で聞く
……指を詰める。

そんなの迷信だと思っていた
けど……これが現実。
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