女子高生の私と不機嫌な若頭
新しい生活


車に揺られている……
車の中は三宅さん、涼介さん、私


沈黙が続いた



35日……
私が涼介さんと離れた日数
私が監禁された日数


何か……言わなきゃ
ごめんなさい?
いや、ありがとう?

どっちも言わなきゃダメな言葉
だけど…言えない


どう切り出していいか…。
そんな沈黙を破ったのは三宅さんだった


「体調は大丈夫ですか?」


『は、はい』


「少しお痩せになりましたね」


『……そうです…ね』

俊太郎さんと暮らしてから
あまりお腹が空かなかった
動くことが殆ど無かったし……


「時間もまだ早いですから…念の為、健康診断を受けて帰りましょうか」


念の為……
そう……念の為。
私が妊娠していたいか…
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