女子高生の私と不機嫌な若頭

涼介の優しさ



「若も、時間があるから受けましょう」


三宅さんの一言で
私達は今……病院着です


「フっ……なんて格好だ」


『……本当ですね』


私と涼介さんは二人で一つずつ
検査を終えて行った


そして……あの検査も……
それはとても苦痛で…申し訳なくて
涙が出てしまった


検査室を出ると、
廊下で涼介さんは待っていてくれた


「おいで」


そう言ってくれた
涼介さんはわかっていたんだろう
私の心にある全てを……


『りっ……りょーすけさーん』

私は子供みたいに
何も考えずに泣いた


その間、ずっと……
ずっと、涼介さんは私を抱きしめて
頭や背中をずっとさすってくれた
< 266 / 314 >

この作品をシェア

pagetop