女子高生の私と不機嫌な若頭
まともに食事をしていない、
まともに寝ていない
だから言われてもしかたがない……
「あとね………、ちょっと炎症起こしてるから薬を出しておくよ。それと、妊娠の問題はないから安心して」
炎症?
……多分、毎日痛かったのは
そのせいなんだろう。
「帰ろう」
涼介さんは手を差し伸べてくれ
私はその手を取り
私達は岸谷家へ帰った
帰ると、翔子さんが迎えてくれた
私を抱きしめてくれて
泣いてくれて……
涼介さんのお父さんの組長さん
岸谷の組員さんも、出迎えてくれて
雄哉は……涙いっぱいためて
私に抱きついてきた
私は……勘違いをしていたみたい
他人だと思っていたのは私だけ
ここは、私の家なんだ
『ただいま……』
やっと、迷いなく言えた気がした