女子高生の私と不機嫌な若頭
『明日、白鳥さんのお家にお邪魔する事になりました』
そう報告したのはバレンタイン前日
その報告に涼介さんの舌打ちが飛ぶ
もう何度も聞く舌打ち
何度注意しても無理だった
諦めたというか……慣れた
舌打ち=了承
そう解釈することにしたんだ
「何時だ?」
『えっと…10時ですね。あ、帰りは夕方になるのでバスで帰ってきますよ』
「ダメだ、迎えに行く」
前より一層、厳しいのだ
私にもしものことが、またあったら……
「俺を殺す気か?」
そんなこと言い出すもんだから
涼介さんのしたいように
送り迎えはお願いしている