女子高生の私と不機嫌な若頭


そして……
今日……ようやく私は卒業する



「ねぇ…来てるの?」


沙耶は私に聞いてくる
私が恋している相手を見たいんだ


『んー……まだかな』


約束してくれたんだ
卒業式に来てくれるって……

朝もそれは確認した
けど……もう始まっている


校長の話は長い……。
そんな事を思っていたら
ザワザワと後ろの方が騒がしくなる


興味津々な沙耶は身を乗り出している


「えっ?なんで若様来てるの?」
「ちょっと、生若様初めてっ!」


沙耶の興奮に私もつられて後ろを見る
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