女子高生の私と不機嫌な若頭


『涼介さん…は、いいの?家でても…』


私のために家を出る事になるって
なんか……申し訳ない気持ちになる


「別に問題ねえ、それにあの家で杏奈とイチャつくこともできねぇ」


イチャつく……
その言葉だけで身体が熱くなる


そういえばあの日に言っていた
あの家では出来ないって、
喧嘩しただけでも誰かが飛んでくるか
そうなったら聞こえちゃうだろうって……


もしかして、だから何もしてこなかったってことなのかな?


「耳、真っ赤」


そう言って涼介さんは私の耳を甘噛みする


『っん…涼介さんっ、ダメですよ』


「俺は毎日でも、杏奈の可愛い声が聞きたい……そのための部屋だ」


耳元で囁く涼介さん
息がかかってくすぐったい
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