女子高生の私と不機嫌な若頭


翔子さんの言葉に制服だと忘れていた
この時間に制服だと
確実に補導される……


『すみません、けど大丈夫です。学校は辞めますから、もう制服を着る事もないと思います』


学校を辞めて働くつもりだ
じゃないと、生きていけない……

私の言葉に翔子さんの眉間にシワが寄った


……えっ?


『杏奈ちゃん、学校をは辞めたらダメよ。今の時代中卒なんて、どこも雇ってもらえないわよ』


翔子さんの言ってることはわかる
けど……お金がない


『そう……なんですが、保育料に授業料だと、生活が厳しくて……』


お父さんは生活費をくれない
多分、これからも……
だから、私が稼がないと……
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