女子高生の私と不機嫌な若頭
お父さんの怒鳴り声が聞こえたけど
私は振り返る事なく走った
誰がお前なんかを……
その言葉は私の中でしっくりきた
やっぱり私は望まれていなかった
私を捨てた母も同じだった
納得したら、なんかスッキリしていた
もしかしたら……なんて
淡い期待をしていた私が馬鹿だ
いつか前のように父が戻ってくれるかもしれない……それも甘い考えだ
やっぱり、あの家から出た方がいい。
翔子さんには悪いけど
学校はやめて日中働こう
少しでも稼いで、私と雄哉で生きて行こう
雄哉がいれば頑張れる気がした。