女子高生の私と不機嫌な若頭


『いつも、すみません。最近、雄哉と遊んでいただいてるみたいで……』


バイト帰り、涼介さんに話す


「好きでやってることだ」


それでもわざわざ来て
雄哉の相手をしてくれてる
涼介さんは店で働いてるわけじゃない

私を送るためだけに店に来てるんだ

今日も遊び疲れて
涼介さんにおんぶされてる雄哉


『雄哉に何教えてるんですか?』


雄哉はたまに
呪文のように何かを言っている


暗記みたいなことをしてるんだ


「もーちがう、りょーすけにおこられちゃう……もういっかい」


涼介さんが何かを教えたのはわかっていた
けど、その何かがわからない
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