女子高生の私と不機嫌な若頭


涼介さんは何も言わず鼻で笑っている


「男の約束」


そう言っただけで
その話は終わってしまった


気になったけど
それ以上は聞けなくて
けど、雄哉が楽しいなら
それでいいかと思った



いつも私が玄関を閉めるのを確認してから帰る涼介さん

心配性なのか、それとも翔子さんに言われているのか……
いつも不機嫌そうな顔をしてるから
なかなか読めない

けど、これだけはわかった
涼介さんは言葉少ないけど優しい


少なからず
私は涼介さんの優しさに惹かれていた



『おやすみなさい』


そう言って別れた数時間後
起きてはならない事が起こった
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