女子高生の私と不機嫌な若頭


え……まさか……
お父さんが?


「お前の家で栽培もしてた……もうあの家には帰れねぇ。それと、お前にも話を聞きてえって警察から連絡が来てた」


『……私にですか?…もしかして私も捕まったりしちゃう?』


わからないことばかりで
頭が混乱していた


「大丈夫だ、ただ親父さんの事を聞くだけだ。俺もついていく」


『……もう帰れないんですか…』


あの家は……
私が産まれた家
辛い事の方が多かったけど
それでも私の部屋、居場所があった


『……荷物、取りに帰れますか?』


「……家宅捜査が終われば……だが」


家宅捜査……
そんなことまで……


全てを失った気分になってしまう
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