女子高生の私と不機嫌な若頭
中へ入ると
昔一緒に住んでいたのが嘘みたいに
綺麗に片付いていて
リビングの棚の上には
家族写真……
女と……旦那さん
それと笑顔の女の子が写っていた
雄哉を捨てて……
そう思うと本当にムカつく
私達はソファへと座らせ
女は早く済ませろと言わんとばかりに
イライラした表情だった
「……で、何?」
そのイライラも三宅さんには通用せず
いつものように和かに話し出す
「はい、私くしどもは雄哉くんを岸谷家の養子として向かい入れようと考えています。雄哉くんの親権は貴方……加藤由里子様にありますので、本日はその話し合いと手続きをしにお伺いしました」
そう言って三宅さんは幾つかの書類とペンをテーブルに出した