月夜に悪魔
甘い蜜は最大の刺
あれからいくらか経った
バランが皐月を見る目が優しくなった気がする
前も十分優しかった、けど今の優しさは包み込むような…
今日は学校の日
私は七瀬君と学校に向かった
「なんかさ、皐月変わったよな」
「え……?どこが?」
「バランも変わったけどさ、なんか皐月…大人っぽくなったってゆうか、女らしくなったってゆうか…」
「そう…かな?皐月は皐月だよ…?」
「そう、だよな…。皐月が大人っぽいなんて似合わないよな…!」
「そこまで言わなくてもいいじゃん…」
私は七瀬君と教室に入った。
「ヒュウ~♪うわさの2人の登場だぁ」
「……は?」
七瀬君がそう言った男の子にガン飛ばす
男の子は一歩食い下がったものの、気にせず話出した
「ほら見ろよ…!ちゃんと証拠もあるんだせ!」
男の子は黒板を指差した
「なに…コレ…?」
黒板には私と七瀬君が付き合ってるとか、もう結婚する約束までしてるとか無茶苦茶なことが書かれていた
「な?お前らマジで付き合ってんの?♪」
男の子が楽しそうに言う
周りの男子も女子もコソコソ噂をしている
いやだ…ここに居たくない…
すると七瀬君が黒板をバンッと叩いた
「てめぇらそれ以上言ったら…ぶっ殺すぞ」
その瞳は、赤色を強調し、威嚇するかのようにギラギラと光っていた
周りはシーンと静まる
「誰がこんなこと……」
「………大体は予想つく……!」
七瀬君は私を連れてどこかへ歩きだした