月夜に悪魔
「………久しぶりだな、サツキ」
「うん、久しぶりだね」
私は何気ない会話をしながら自分の席に座った
メディオス…変わってないな
「ねぇ………」
「何?」
「なんであたしなんかと結婚しようって思ったの…?」
唐突な質問にメディオスは驚いていた
「知らないよ、自分の国の繁栄かなんかのためじゃない?」
「どう…いうこと?」
「俺もさ、好きな人がいるんだ」
「え…?」
「この結婚は親同士が勝手に決めた。しかもうちの親から申し出たんだ」
メディオスにも好きな人が…?
だとすればこれは政略結婚になるのかな
「たぶん、自分の国が危ないからなんだ。だからって、わざわざ自分の息子を他にやってまでするのって酷いよね」
「そうだったんだ…、好きな人って誰なの?」
「サラサ…ドリトル・ライト・メア・サラサ」
「サラサさん…?」
「そう、俺も夢見すぎだよな。あんなお嬢様を好きになるなんてさ」
メディオスは後ろめたそうに話していた