月夜に悪魔
◆フィート【七瀬】◆
「……あーぁ、ねぇさん幸せそうにしちゃってさぁ…」
「うるさい…!」
「そんなにおめかししてさ…デートでもすんの?」
俺、七瀬ことフィートはあの家の家政婦をやめて、自宅へ戻っていた
「そーよ!デートよ!悪い?」
「ぶぇっつにぃ?」
不満たっぷりに言ってやった
するとねぇさんはふぅとため息を吐いて話しかけてきた
「フィート、あんたもね、いいかげん本荘さんのことは諦めなさい」
「………無理な要望どうもありがとう」
「………ったく!もう知らないからね」
ねぇさんはそう言って部屋を出て行こうとした
すると、ヒョコっとドアから顔を出して言った
「デートの間、ニアちゃんを頼むわね?」
「はっ!!?」
ニアってだれだよ!!?
そしてねぇさんは風のように去って行った