月夜に悪魔



「ふぅ、今日は疲れたね。そろそろ帰ろうか、皐月ちゃん」


「うん」



私は買ってもらったウサギをギュッと強く抱き締めて言った



「あ、まって。もう一つ買わなくちゃいけない物があるんだ」


「何?」



「ケーキだよ」


「何のための?」



「明日は皐月ちゃんの誕生日だろう?好きな味のケーキを買ってやるよ」


「本当?じゃあイチゴがいい」



「イチゴなんてあるかな?」



「あるもん!絶対!」



そんなことを話しながら、私とお父さんはケーキ屋さんに向かった






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