私の友達、本当に良い人なんです!
一目惚れ。side翼
「翼!ここ分からない。」
そう言って数学の問題集を持って俺に近付いてくる皐月。
入学式の日以来、仲良くなった俺達。
「どこ?」
平然を装っているけど、実は心臓はバクバクで。
「ここは…」
なんて教えているけど、正直集中なんてできない。
ああ。こんな問題集なんか見たくない。俺はずっと皐月を見ていたい!
「ありがとう!翼。よくわかったよ!」
おっと。もう俺説明し終わってたのか。
「翼。お礼に今日の放課後なにか奢らせて。」
「そんなのいいのに~。」
「いいの!私がしたいんだから!」
ああ!!!
可愛い!可愛すぎる!!
そんな事を思いながら、放課後彼女に奢られた後、今日はどのようにしてお金を彼女の財布に戻そうかと悩む。
だってやっぱり、好きな女の子に奢ってもらうのはいけないと思う。