tear/skill
頷いたはみたものの動くことなんてできなかった
ただベッドから見送ることしかできなかった
バイバイ···なんだか呆気ないな
空港まで送ってけば良かったかな
しばらく眠っていたらしく気づけばチェックアウトの時間だった
慌てて支度をしてホテルを出るとタクシーをつかまえた
でもどこに向かおう
大学?今はそんな気分じゃない
病院?悠真に会ったらなんて言おう
とりあえず病院に行こうかな
どうしようか悩んでいるとスマホが鳴った
「もしもし陽菜?
今からカラオケ行かない?」
「ごめんいまそんな気分じゃない」
「陽菜には新しい恋が大切だと思うな」
「恋愛はしばらくいいやバイバイ」
とりあえずあてもなく駅前をブラブラしていると肩がぶつかった
「前みろよ」
「ごめん今いそいでるから」
手首を掴まれた
ヤバいと思ったときには人通りのない路地裏
「ねぇあのさお金ならあげるから」
あまり入ってないけど財布を手渡した
けど頬に鈍く痛みがはしって私は相手を殴っていた
相手がなにか言ってきたけど関係ない
ぶんぶんと腕を振り回していた手首に激痛がはしる
「気つよすぎ」
あり得ない音がした
私はあまりの痛さに涙がでた
洋服を剥ぎ取られるよりも自分に襲いかかる恐怖
「触るな触るな近寄るな」
バンと音がして相手が低く呻いた
目を開けてみると見覚えのある後ろ姿
悠真?
違う
タバコのにおいってことは燈真
「触んな
おまえなんかが気安く触んなよ
わかったら失せな?」
相手が逃げ去るのと燈真に泣きじゃくりながら抱きついたのは同時だった
「燈真」
「つーかよく頑張ったけどごめんな手」
そういえば痛い
「帰るんじゃ」
「悠真兄が退院するまで傍にいてやることにした」
ダメそんなことしたら好きになっちゃう
「ダメもういいから本当」
「おまえヒステリックで本当、手におえないよな」
待ってこの喋り方
燈真じゃない
なんでここにいるの?
「悠真」
「燈真なら帰った」
帰ったって
まあそれはおいといて私は声を荒げた
「なんでいつもいつもストーカーみたく現れるのよ
って寝てなきゃダメじゃん」
「おまえが呼ぶからだろ」
「呼んでない」
「昨日だって何回よんだ?」
ああそうか悠真こっそり燈真にラインしてたんだ
じゃないとこの状況はつくりだせないしそもそも人の心なんてよめるわけない
「悠真の嘘つき」
「なにが嘘つきだよ」
「嘘ばかり」
「それはおまえだろ」
「人の心なんて読めない」
ただベッドから見送ることしかできなかった
バイバイ···なんだか呆気ないな
空港まで送ってけば良かったかな
しばらく眠っていたらしく気づけばチェックアウトの時間だった
慌てて支度をしてホテルを出るとタクシーをつかまえた
でもどこに向かおう
大学?今はそんな気分じゃない
病院?悠真に会ったらなんて言おう
とりあえず病院に行こうかな
どうしようか悩んでいるとスマホが鳴った
「もしもし陽菜?
今からカラオケ行かない?」
「ごめんいまそんな気分じゃない」
「陽菜には新しい恋が大切だと思うな」
「恋愛はしばらくいいやバイバイ」
とりあえずあてもなく駅前をブラブラしていると肩がぶつかった
「前みろよ」
「ごめん今いそいでるから」
手首を掴まれた
ヤバいと思ったときには人通りのない路地裏
「ねぇあのさお金ならあげるから」
あまり入ってないけど財布を手渡した
けど頬に鈍く痛みがはしって私は相手を殴っていた
相手がなにか言ってきたけど関係ない
ぶんぶんと腕を振り回していた手首に激痛がはしる
「気つよすぎ」
あり得ない音がした
私はあまりの痛さに涙がでた
洋服を剥ぎ取られるよりも自分に襲いかかる恐怖
「触るな触るな近寄るな」
バンと音がして相手が低く呻いた
目を開けてみると見覚えのある後ろ姿
悠真?
違う
タバコのにおいってことは燈真
「触んな
おまえなんかが気安く触んなよ
わかったら失せな?」
相手が逃げ去るのと燈真に泣きじゃくりながら抱きついたのは同時だった
「燈真」
「つーかよく頑張ったけどごめんな手」
そういえば痛い
「帰るんじゃ」
「悠真兄が退院するまで傍にいてやることにした」
ダメそんなことしたら好きになっちゃう
「ダメもういいから本当」
「おまえヒステリックで本当、手におえないよな」
待ってこの喋り方
燈真じゃない
なんでここにいるの?
「悠真」
「燈真なら帰った」
帰ったって
まあそれはおいといて私は声を荒げた
「なんでいつもいつもストーカーみたく現れるのよ
って寝てなきゃダメじゃん」
「おまえが呼ぶからだろ」
「呼んでない」
「昨日だって何回よんだ?」
ああそうか悠真こっそり燈真にラインしてたんだ
じゃないとこの状況はつくりだせないしそもそも人の心なんてよめるわけない
「悠真の嘘つき」
「なにが嘘つきだよ」
「嘘ばかり」
「それはおまえだろ」
「人の心なんて読めない」