解放の本
月百合町に行くと笑莉がいて、雲乃坂町で何があったのかをいろいろ聞かれた。

笑莉の質問に答えた後、太部に戻ろうとしたけれど……

「ねえ、何でここに青がいるの?」

私はいつの間にか隣にいる青を睨んだ。

青は私がいなくなったことに気付いて、月百合町に戻ってきたらしい。

そして、私を家に連れて帰ろうとしているらしい。

「やーだー!まだ作戦成功してなーい!帰りたくなーい!」

青に腕を掴まれた。私だってここで帰るわけにはいかないのでじたばたする。

しかし青は私を連れて帰ろうとする。青を何とかしないと……そうだ!

「ねえ青、私にそんなことしていいの?」

昔から青はこの言葉を恐れている。きっと家に連れて帰るのをやめるだろう。

「お母さんに行って、青を辞めさせるよ?」

そう言うと、青はため息をついた。

「仕方がないですね。」

よし、これで安心して太部に行ける。

そう思って私は太部に向かって走りだした。

すると後ろから青が追いかけてきた。

「お嬢様!1人で出かけるのは危険です!」

「やっぱりついてくるんだね。べつにいいけど!」

青がいたらきっと太部にいても何とかなりそうな気がする。

その前に、雲乃坂町でやらなくてはいけないことがある!
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