解放の本
覚醒する白旗
家に帰ってしばらくは大人しく言うことを聞いていた。家出している間に家庭教師さんの出した課題が溜まっていて頭が痛くなった。勉強もちゃんとして、問題も起こさず生活していたのでお母さんはとても喜んでいた。でもその裏で家出の準備は進んでいて、お小遣いも着替えの服も準備できている。
帰ってきてちょうど2か月経った日に2度目の家出を計画していた。前の家出で使ったリュックサックから、ほとんどそのままにしていた中身を出す。
「あっこの白いハンカチと棒、この中だったんだ」
これをずっと持っていた理由は私にもわからないけど、見ているとなんだか役に立ちそうな気がしてくる。
「ハンカチを結んで……完成!」
棒にハンカチを結び、旗を作った。これは遭難した時に役立ちそう。
「取り出しやすい所に入れておこう」
白い旗はリュックサックの横のポケットに入れられることになった。
みんなが寝る深夜、誰もいないことを確認して玄関から出る。門には鍵がかかっているけど、鍵を持ってきていたので楽に出られた。もう塀には登らない。
鍵を塀の向こうに放り投げて、青に気付かれる前に走り去った。
帰ってきてちょうど2か月経った日に2度目の家出を計画していた。前の家出で使ったリュックサックから、ほとんどそのままにしていた中身を出す。
「あっこの白いハンカチと棒、この中だったんだ」
これをずっと持っていた理由は私にもわからないけど、見ているとなんだか役に立ちそうな気がしてくる。
「ハンカチを結んで……完成!」
棒にハンカチを結び、旗を作った。これは遭難した時に役立ちそう。
「取り出しやすい所に入れておこう」
白い旗はリュックサックの横のポケットに入れられることになった。
みんなが寝る深夜、誰もいないことを確認して玄関から出る。門には鍵がかかっているけど、鍵を持ってきていたので楽に出られた。もう塀には登らない。
鍵を塀の向こうに放り投げて、青に気付かれる前に走り去った。