解放の本
「痛くない……やった!」

薬を飲んだ後一晩寝たら、歩けるようになった。

「ありがとうございました!」

「どういたしまして。気を付けて山へ下りてね」

出発しようとしたところで、南天さんに話しかけられた。

「ももこ、山を下りるの?だったら私も行くよ」

ということで、今南天さんと一緒に山を下りています。

山を下りた後は笑莉に会いに行こう。でも青が探しに来ていたら……

そう考えながら歩いていると、分かれ道があることに気付いた。

「私、左の方に行きます」

「そっか。私は右に行くから。じゃあね」

南天さんと別れて、月百合町に行く道を歩こうとしたとき、

「助けて!」

という声が聞こえた。まさか、南天さんが……

今なら引き返してさっきの分かれ道に行ける。どうしよう……

きっと右の方で何かがあるんだ。危険な目にあうかもしれない。

でも、助けてもらったんだ。今度は私の番!

私は分かれ道に向かって走る。

そして分かれ道に着いた私は、迷うことなく左を選んだ。
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