月明かりの下
一時間ほど、彼らはダンスし、
そして肩で息をしながら、地面に大の字になった。

「恵理。あのね…」

隣を見ると、そこには恵理の姿はなくて…
休憩している彼らのそばに座り、興奮気味に話している。

私も、彼らのもとへ、いやshin-yaの近くに行きたくて、歩き始めた。

「私、恵理です。マヂかっこいいですね!」
「君たちが見ていてくれたから、今日は熱が入ったよ」
「どこでダンス習ったんですか?」
「shin-yaに教えてもらってんだよ」
「オレら、早く俺たちこの町から出て、東京で勝負したんだ。なぁ、shin-ya?」

「……おぅ」

マズい。恵理の目が♡マークになっている。

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