猫メイド×高校教師
恋とは
【時雨side】
「なあ、時雨。小鳥遊さんと何かあるのか?」
「んー?何もないよ」
「なら何でここに呼んだのさ。生徒をここに入れるなんてこと無かったろ?」
「栄人は小鳥遊さんのこと気に食わないの?」
「いや、そうじゃない。むしろ話しやすいし、いい子だと思う」
「ん。ならいいじゃん」
小鳥遊さんが帰ってから、栄人はずっとこの話しかしない。
何が言いたいのだろう。
「時雨、小鳥遊さんのこと好きになったんだろ?」
「どうしたの…急に」
「見てれば分かるって。俺ら何年の付き合いだと思ってるんだよ」
「はははっ、そうだね。栄人には隠せないかも」
「当然。そこで拒まないお前もどうかと思うけどさ」
「栄人には後にバレることだしさ。いいかなって思って」
「何それー。俺のことどんだけ信頼してんの?」
「そりゃこれだけの付き合いですから」
「…それもそうだな」
栄人は小鳥遊さんといると何でもかんでも話しちゃうって言っていたけれど、それは僕からすれば栄人のことなんだ。
栄人には何でも話しちゃうんだよね…。
何故だか口を開いてしまう。