猫メイド×高校教師
先に一人で体育館に行っているとすぐにカーペットを抱えた先生が来た。
「ごめんね。お待たせ」
「いえ…」
「僕たちのクラスは右端のカーペット敷きだって」
「そうなんですか」
カーペット二つ抱えてて重そうだけど、先生は余裕の表情だった。
男の人の力ってすごいな…。
「よし。じゃあ、小鳥遊さんカーペットの端おさえておいてくれる?」
「分かりました」
カーペットが曲がらないようにおさえる。
先生がくるくるっとカーペットを敷いていった。
「うん。こんなもんかな。ありがとう」
「いえ…」
「小鳥遊さんって…俯くクセある?」
「えっ?!」
「僕と話してる時目合わせないから…」
「あ…すみません」
合わせられないよ…。昨日の今日だし。
目合わせたらバレる気がしてならない。
「まぁ、人と目合わすの苦手な子もいるだろうからね…」
ふんわりと笑う先生。
「おっと。そろそろ他の生徒が入ってくるだろうから並ばせておいてくれるかな?
僕は放送関係やらないといけなくて」
「はい」
「よろしくね」
私の頭を二回ポンポンとして、行ってしまった。