死に至る病
 ……


 違う。


 本当は分かってた。


 みんなが上辺だけで、友達がいないなんてのは私のことだ。


 クラスはみんな仲良しで、私は疎外感をずっと感じていた。


 誰も、味方してくれない。


 ダサい奴らなんて鼻で笑ってたけど、そうするしかなかった。


 涼子も、本当の意味で友達じゃないんだ。


 私が、恥ずかしかったけど打ち明けたのに。


「君島くんの相手が田中さんじゃ勝ち目無いし、応援できないや。ごめん。」


 そんな言葉聞きたくなかった。


 いくら勝ち目無くても、応援して欲しかった。


「姫野、何があったか知らないけど、俺たちでよかったらさ、話聞くよ。ほら、姫野さん、なんでも1人でやっちゃうじゃん。みんな近寄りがたいんだよ。良かったら、弁当、一緒に食べようぜ。」


 君島くんは優しい。


 ちょっと、色々おせっかいな部分もあるし、若干思い込み激しくて、ちょっと痛い部分はあるけど。


 ……俺たち?


「別に、良いし。」


 私の口から出たのは、そんな言葉だった。


「姫野?」


 田中と仲良くなるなんて、まっぴらごめんだ。


「姫野さん。」


 田中が言った。


 後ろを振り向いた私に。


「私たちで良かったら、友達になりましょう。」


 私は走って逃げた。


 くそ! くそ! くそ!


 誰のせいで!
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