不器用な恋

おまえがつらくなる」

「私はちゃんと思い出すって決めたの」

そう。決めたの。

だから私はあの日の記憶をたどった。

「ねえ、やっと思い出したよ」

「ほんとか?」

「うん。そう確か突き飛ばされたあとに
ぶたれた。
そのときは、理由がわからなくて
唖然としてたんだよね。
でも、それがエスカレートしてって。
ぶってたのに、殴ってきた。
それで、机に頭ぶつけた。」

そこからの記憶はない。

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